富士山は家から、新幹線の中から、飛行機から、船から眺めてきた。数々の山を登ってきた私にとって眺める存在であっても、登るということはなかった。
それが2017年の3月にミズノのウオーキングスクールに参加し、ナンバ歩きを教わった時、7月30日と31日行われる富士山登頂のお誘いがあり、即日申し込んだ。その時は、ウオーキング=ナンバ歩きはその時に知った。初めて聞いたナンバ歩きに、取り入れようと決め、その最終章として富士山登頂をこのナンバ歩きで挑戦するということに心に決めた。その後、ナンバ歩きに2回出席し、富士登山のセミナーも聞いた。ナンバ歩きは、スクールに参加した翌日からウオーキングに取り入れたから4ヶ月一日も欠かさずやってきたから、富士山で試すには十分準備期間であったと感じている。実際に威力を発揮したのは、下りの場面である。スキーと同じで体重が後ろにかかると途端にぞっこけてしまう。ナンバ歩きは登りでも有効だが、下りでの安定感は抜群である。お陰で一度もずっこけることなく下山することが出来ました。今回は下るときに先頭で皆を下ろしてくださいとの要望が出たことから私が皆を無事に下山する大役を仰せつかりましたが、ナンバ歩きのおかげで皆を無事に下山させることが出来ました。ナンバ歩きに感謝します。ありがとう。
こうやって富士山に登ってみると、やはり日本一の高さの山であることが実感しました。
凄い山です。幸い高山病にかからず、快適です。次は一人で登ってみたいと思います。
今回使った吉田ルートの下山道は、8合目まで須走ルートと一緒の道を辿ります。これはブル道と呼ばれ、ブルドーザーが山小屋に荷物を運ぶ(荷揚げ)ために使われる道です。ブル道は、固い岩盤の上に砂が積もった状態で、とても滑りやすいのが特徴です。砂が積もっているといっても「砂走り」のように足が沈み込むほどではないので、却って滑りやすいのです。この砂の道は、岩が混じるなど多少変化しながらも、延々と6合目まで続きます。一にも二にも、足を滑らせないための歩き方が攻略のコツとなります。
基本は、先に述べた通り、歩幅を小さくとることです。歩幅を小さくすると、足が滑っても転倒に至るほど大きくバランスを崩すことがありません。また、踵が滑ると尻餅をつくので、軽く前傾姿勢を取りましょう。