ナンバ歩き


ブログのの富士山登頂のところで、ナンバ歩きに触れた。ここではもう少し詳細にナンバ歩きのことに触れたい。ナンバ(なんば)歩きとは、昔の日本人の体の進め方です。今も日本武道の体の動きは、ナンバになっています。 ナンバとは、右手右足を同時に出し、左手左足を同時に出すという動きであります。ただ、手をむやみに振り上げるのではなく、むしろ手は振らずに、右足が出る際には右腰が出る、左足が出る際には、左腰が出るという動きが、平常時のナンバ(なんば)歩きと言えるでしょう。勿論、場合によっては、その動きに手の振りが加わることもあります。相撲取りがすり足して鉄砲を繰り出す際には、それこそ、右手と右足が同時に前に出て、左手と左足が同時に前に出るのです。 ナンバ歩きとの出会いは、スポーツ用品のミズノの主催された上野敏文のナンバ歩き講座に参加したことです。 とても理にかなった歩き方でとても気に入り早速朝のジョギングに取り入れ、富士山登頂につながったことは既に記述した。 上野敏文さんによるナンバ歩きの解説がとてもわかりやすかったのであえて載せさせてもらいました。


歩行方法



姿勢


骨盤が真直ぐ立った状態に上半身が乗り、重心が下がった安定感のある姿勢を心がける。そうすることで身体への負担も少なく手、足の動きも良くなる。



歩行1


歩行2


右足を前に出す時には、右手の平を上に向け、外に少し捻り肩関節を外旋させる。


右足(右股関節)に上半身を乗せると同時に右肩から腕を内側に捻るように手のひらを下に向ける。(関節を内旋させる)。



歩行3


歩行4


右肩関節を内旋させながら、右足のカカト部で身体を前方に押し進める。股関節に乗った上半身が、股関節に乗った上半身が、股関節手動で前に進む感覚を磨く。


体重は左足(左股関節)に乗り、この後右足は自然に前に振り出される。(決して蹴らない)



前から見た姿勢




グロリア・エステファン


左手のひらを下に向け左肩を内旋させながら左足で上半身を前に押出す。右足は自然に振出され、右手は手のひらを上に向け肩関節を外旋させる。左右非対象の動きを繰り返す。


この動きが自然と出来るようになれば、両腕を自然に垂らした状態でも股関節と肩関節の意識で歩けるようになります。



階段上り



歩行1


歩行2


階段、上り坂の場合も基本は平地と同じで、右足を出すと同時に右手の平を上に向ける。段差が大きければ、手で身体を持ち上げるように)


右手は下に押しながら右肩を内旋させ右股関節に体重を乗せていく。上りで、通常歩行より楽しさを感じることができれば、その感覚を繰り返し磨き身に付けよう。平地より付加のかかる道の方が見に着き易い。



階段下り



歩行1


歩行2


下りも基本は同じ。下る場合は、緊張感から慣れるまでスムーズさに欠けるが、スムーズに動くようになれば、膝への負担も少なくなる。ドスンとした着地ではなく、すーっと着地ができる。


特に山歩き(上り、下り坂)で効果発揮。この動きをすれば、余り太ももの前、ふくらはぎがはってくることはない。



スピード歩行



歩行1


歩行2


スピード歩行の場合は、左足の腕の動きを早くし、支持足での押しを強くする。 自然と歩幅も広がり、スピード歩行が楽しめる。


膝・腰への負担が少なく、スピードも出ますので長距離歩行に向いています。


つま先部は足関節の動きにつながっており、蹴る動きをすれば足関節主導の動きをするが、カカト部で押す動きをすれば股関節主導の動きに変わる。その時には股関節周りのお尻の筋肉、太ももの裏側の筋肉など大きな筋肉が働くので、その意味でも楽に移動できるのかも知れません。 腕の動きも肩関節を内旋させる動きが入ることで腹筋、背筋まで参加し体幹部のトレーニングにもなります。 腹部を捻る動きがなく呼吸も楽です。 もっとアクティブに歩く世界を広げたい方はトライしてみて下さい!


つま先重心とかかと重心