• 付録6 鎌倉五山

建長寺
鎌倉五山第1位
我が国最初の禅寺、建長五年(1253)に後深草天皇の勅命で、北條時頼によって創建された。今も山内では多くの修行者が法灯を守っている。創建当時の建物はすべて焼失したが、重層の三門、仏殿、法堂、国宝の梵鐘をつるした鐘楼など、往時の雰囲気を今に伝えている。
円覚寺
鎌倉五山第2位
弘安五年(1282)に北條時宗が元寇での両軍戦死者の霊を弔うため創建した、臨済宗円覚寺派の大本山。たび重なる震火災で創建時の禅宗様式の伽藍配置は焼失したが、江戸幕府による再建や復興により徐々に整えられた。鎌倉で唯一の国宝建築・舎利殿や国宝の洪鐘(1301)、夏目漱石の「門」で有名な三門などがあります。
寿福寺
鎌倉五山第3位
源義朝の邸跡といわれる源氏ゆかりの地に、頼朝没後の正治二年(1200)北條政子がその菩提を弔うため明庵栄西を迎えて建立したとつたえられる。外門から山門にいたる参道石畳の意匠は鎌倉随一、新緑や紅葉の季節は特に美しい。
浄智寺
鎌倉五山第4位
弘安四年(1281)北條時政の三男宗政の菩提を弔うため、妻とその子師時によって創建された。本堂の雲華殿に安置された本尊は室町期の作で県重要文化財の木造三世仏座像、左から阿弥陀如来、釈迦如来、弥勒菩薩と並び、それぞれ過去・現在・未来を象徴しています。
浄妙寺
鎌倉五山第5位
文永四年(1188)鎌倉幕府の重臣足利義兼が創建した当時は、密教系の寺だったという。後に蘭渓道隆の弟子、月峯了然が住持となり臨済宗に改宗した。五山にふさわしく、最盛期には23院の塔頭を有した大寺院であったが、度重なる被災で本堂のみ当時を偲ばせています。

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