今回の船旅で感じた2点のこと。 1点目は、船旅そのものである。102日間の船旅は、船の中での生活は2カ月、陸に上陸し、各種ツアー、自由行動が1カ月である。しかも大半の人は船での宿泊である。だから、船に乗りながら、港に着いて、陸に上陸する。そして港に近い観光地を巡るという具合である。バスでの旅であるから、港から遠くても、片道300Kmがせいぜいである。別途有料でのオーバーランドツアーがあるから、それを利用すれば、片道1,000Kmは可能である。 私の場合には、オーバーランドツアー無しで、22カ国を訪れたが、それぞれの国を1日づつかけて見ただけであるが、1回の旅でこれだけの国を訪れたがことはとても有意義であった。日本に戻ってから、テレビで海外の報道がされた時、そこに行ったよね、と、とても身近になったことは事実である。しかも現地をこの目で見ているから、報道に対して的確な判断が出来る。現在問題になっている、ギリシャ、イタリア、スペインの何が問題か分かってきた。これから旅をするのであれば、じっくりと時間をかけた旅をして見たい。再度、どの国に行くべきかも分かった気がする。 2点目は、今回の旅を通して痛切に感じたことは、英語力のなさである。船の中では、いつでもバイリンガルである。会話は必ず日本語と英語で話していました。つまり、当事者が日本語で話すと、後から通訳が英語で話すという具合です。どのセッションもこのことが徹底されていた。最初、お客様はほとんど日本人だから、日本語だけでいいんじゃないと感じていたが、日が経つに従い、バイリンガルで無いといけないと思うようになって来た。つまり、船を動かしているクルー、各セッションの講師、途上で現地から乗り込んで来る体験者(3日から7日)の中には外国人がかなりいる。その共通語が英語である。私も年を重ねる毎に仕事で英語を使わなければならないことがあった。だから、多少のことはわかるつもりでいたが、現地の人達と話した時に、その人の考えてること、また、私が考えていることを伝えようとすると、そのことができないことに気がつく。何故だろうかと思うと、正確な英語を取得していない事に気が付いた。正確な発音をしていないから、相手の発音が聞き取れていない。このことは、ピースボートにはボランティアとして十二人の通訳がいる。皆、同時通訳が出来るだけの実力の持ち主だ。ツアーに行く時に、現地のガイドが日本語を話せない時には、12人が手分けして同行する。ガイドも、それぞれの国の人達である。母国語でない英語でガイドする。それを聞いて通訳者が日本語に直す。各国で話される英語は少しずつ変わる。その変わっても、認識することができる。それは、英語の基礎が叩き込まれているからであると思った。英語を基礎からやり直さないといけない。特に英文法をしっかりと学ばなければならないと強く感じた。つまり、文法的な間違い、時制の取り方、現在&過去&未来、定冠詞 「a」「 the」の使い方。めちゃくちゃである。発音のことで分かったのは、日本語の母音は、「あいうえお」の五つしかないが、英語では何 と十八もある。つまり、十八の内五つしか発音出来ていない。後の十三の発音を正確に取得しなくてはならない。もちろん通訳者達はそれを取得している。発音が全てではないが、大きなウエイトを占めているのは確かな事である。その点を認識しないで英会話の勉強をいくらやっても無意味であると思った。だから、帰国してから英文法の勉強を始めた。唯単に英文法のテキストを読む方法で進めたら、三日坊主で終わることが自明の理である。その為、私の得意とするマニュアル作りを行えば、三日坊主は避けられと思った。それが、「英語の基礎」マニュアルである。幸い2020年に日本でオリンピックが開催される。ボランティアとして英語で少しでもお手伝いの道がないものかと思いながら、年齢からそのようなことができないと分かりながら、オリンピックの開催が後押しをしてくれそうである。現在、英語の基礎マニュアルは、六割方は作成することができた。この進行状況なら、残りの4割も12月末までには完成させることができる。既に「英語の発音の基礎」マニュアルは作成済みである。マニュアルが完成したら、今回のGET仲間には無償で提供することを約束している。最後に通訳の方が「私も英文法の本を5回読みました。そしたら「頭でなく体でしっくりとき た感じが得られた。」と言っていた。私もその感触を是非味わってみたい。だから英語の基礎マニュアルができても終わりではない。むしろ、そこが始まりだと思っている。